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旅巧館旅行記オセアニアNZ Walking Journey 2001-2002
ニュージーランドの国旗

旅行記:ニュージーランド (NZ Walking Journey)

7.まずは谷歩き (2001/12/29:曇後晴

 力強い援軍

 今日から4日かけて、リーズ&ダート・トラック経由でワナカ方面へと歩くが、朝7時半に宿を出ると、10分ほど遅れてピックアップ用の車がやって来た。事前のメールによると、登山口までのバスは8時発なので、それに合わせて迎えに来てくれることになっていたのだ。

  私はてっきりバスの迎えに来たと思っていたが、車は途中で新聞の束を受け取り、それらしきバスの横で仲間と雑談した後、なんとグレノーキーに向けて走り始めた。どうやら、もともとグレノーキーの店に新聞を届けるついでに来たようで、本来ならバスで9時頃到着のところ、8時半前には到着してしまった。曇天の中で空を見上げると、やや晴れ間が覗くものの、リーズ方面の天気は予断を許さない状況であった。

 やがてバスも到着したが、乗り換えのバス(ここでルートバーン方面とリーズ方面に分かれる)まで30分ほど時間があるので、トイレに行ったり買い物をしたりと、各自それなりに準備をしてバスを待った。

  すると突然、日本人の中年男性から声をかけられた。この本間さんという方も、これからリーズ方面に向かい、カスケード・サドル(Cascade Saddle:1524m)まで行った後にダート渓谷(Dart Valley)を下るという。てっきり私だけの単独行になると思っていたが、NZ5回目のベテランが途中まで同行することになり、力強い援軍を得たような気分であった。

 渡渉につぐ渡渉

 リーズ方面のバスは9時半に出発したが、中には十数人が乗り込んでいた(この人たちの多くとは、これから数日一緒に行動を共にすることになる)。そして、オフロードを走ること30分で登山口、マディ・クリーク(Muddy Creek)に到着。下車すると、皆思い思いに歩き始めた。

Muddy Creek
マディ・クリークにて

  最初は広大なリーズ渓谷(Rees Valley)の中を歩いていく。緩やかな道なので、皆快調なペースで歩くが、所々で川や沢が道を遮っているので、渡渉しなければならない。最初は濡れないように慎重に歩いていくが、やがてどうにもならないことがわかると、皆構わず濡れながら横断していった(中には、トラックとは関係なく進むツワモノもいた)。

  私も、最初は濡れないようにルートを選びながら進んでいったが、途中から濡れないと歩けないと悟り、ある程度覚悟を決めて突き進んでいった。とりわけ25マイル・クリーク(Twenty Five Mile Creek)の渡渉は冷たく辛かったが、始めに拾ったストックを活用して乗り切ることができた(これが後々重宝することになる)。

 すると、歩き始めて3時間ほどで、フォーブス山脈(Forbes Mountains)の展望が広がるようになった。あいにく頂きは隠れているものの、迫力のグラント氷河(Grant Glacier)が望めるほか、振り返ればリーズ渓谷の景色も美しく、なかなかに気持ちの良いところだ。

  そこで川原に陣取り、本間さんと昼食を取ることにした。天気も、それまで曇りで時々小雨がぱらついていたが、この頃から晴れ間が覗くようになってきた。谷歩きも悪くないものである。

Forbes Mountains
フォーブス山脈を望む

Grant Glacier
グラント氷河

 まだなのか…

  食事を終えて先に進むと、まもなく草原帯は終わり、森の中に入っていく。ルートバーンに似て、フィヨルドランドや西海岸よりやや乾いた感のある森だが、晴れていることもあって美しい景観が続く。橋を渡ると、いよいよマウント・アスパイアリング国立公園内に入り、さらに綺麗な森を進むが、その一方で登りもきつくなり、これが徐々に体力を奪っていくのであった。

Rees forest
リーズ渓谷の森

  今日はシェルター・ロック・ハット(Shelter Rock Hut)まで歩くが、他の日と比べて歩行時間が長い。そろそろ宿に着いても良い時間なのに…と思うも、なかなかたどり着けない。食料にテント・寝袋を背負っての重装備トレッキングは初めてなので、登りで体力を消耗していることもあり、どうにも先に進むのが辛くなってきた。

  正面の岩壁を目標に、まだか、まだかと思いながら歩くが、なかなかゴールは見えてこない。あまりに遠く感じるので、自分の中で苛立ちを隠せないほどだ。疲れがボディーブローのように効いて、少々の登りでも非常に辛い。もうバテバテで、疲れきって言葉も出ない…

Clarke Slip
岩壁が近そうで遠い…

  それでも、努力が実って、どうにか宿にたどり着くことができた。初日から思いのほか骨のある道のりで、2人してやっとの思いだったが、無事歩き通せて一安心であった。

  しばらく休憩したら、本間さんと夕食を共にするが、さすがに食事の準備は万端で、私の粗末な食べ物より格段に立派であった。小屋は岩山に囲まれた風光明媚な場所にあるが、本間さんはこの景色が気に入ったらしく、盛んに写真に収めている。この様子なら、明日のハイライトもバッチリ収められそうだが、果たして…

View from Shelter Rock Hut
シェルター・ロック・ハット付近より

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