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旅巧館旅行記オセアニアNZ Walking Journey 2001-2002
ニュージーランドの国旗

旅行記:ニュージーランド (NZ Walking Journey)

4.氷河の神秘 (2001/12/26:曇後雨

 願い虚し

 今回の3大メインのうち、もっとも決行率が低いだろうと懸念していたのがフォックス氷河ヘリハイクである。毎日のように雨が降る西海岸では、そう簡単にはいかないだろうと思っていたが、それでも予定日までには天気が良くなり、首尾よく決行となることを期待するものである。昨晩はそうなることを願って、床についたのだった。

 そして朝になって起床すると、雲が立ち込めているものの、まだ雨は降っておらず、どうにか開催できそうだと期待に胸が膨らんだ。さっそく準備を整え、朝食を済ませて外出した頃にはやや霧がかかり、小雨が降り出したが、この程度ならまだ大丈夫だろうと信じて、7時半過ぎには受付に足を運んだ。

  ところが、チェックインを済ませようとすると、今日は天気が悪いのでヘリが飛べず中止だ、と言われてしまったのだ。どうにも納得いかなかったが、明日は晴れるはずだからとか説明をするので、しぶしぶ納得(したフリ)。改めて前日までの宿にチェックインして、傷心のままベッドに横になった。

  この時点でまだ朝の8時前だったが、天気が悪いのでは何もすることがない(せいぜい洗濯ぐらいか)。昨日マセソン湖にも氷河末端にも行っているし、展望は期待できないし…と、途方に暮れてしまった。せっかく旅行に来ているのに、氷河をテーマにやって来ているのに、このまま何もせずに終わるのかと思うと、どうにも無念であった。

 氷河上へ

  しかし、西の空を見ると、雲が薄くなっているように見える。なんだかやりきれない思いで、いっそ隣りのフランツ・ジョセフ氷河(Franz Josef Glacier)にでも行ってしまおうかと考えながらガイドブックを眺めていると、一般向けの氷河ウォークのツアーがあるのに気づいた。

  そう言えば先ほど、今日の天気は午前はまずまずだが、午後からは大雨だと言っていたので、半日コースなら大丈夫だろう。そこで慌てて身支度を整えて申し込んでみると、あっけなく了承され、急遽末端付近の氷河ウォークに向かうことになった。

 半日コースの申込者は23人で、珍しく日本人は私だけであった。まずはブーツとソックスを履き替え、簡易アイゼンが手渡されて出発。バスで昨日向かった先端部への道路を進み、駐車場からは2組に分かれて歩き始めた。

  ところどころガイドが説明を交えながら歩いていくが、ルートは一般のものとは必ずしも同じでなく、先端が近づいた所で逆に森の中に入り、険しい登山が続く。氷河の先端を越えていくためであろう、時には梯子で登ったり、断崖でチェーンに捕まりながら下っていくのだ。こうしてようやく氷河の横まで来ると、さすがに迫力があり、先端部を見たとき以上に圧倒される。そして、アイゼンを付けて、いざ氷河ウォークのスタートだ。

Fox Glacier (middle)
フォックス氷河中流

 氷河ウォークは通常危険なものだが、ご丁寧にも氷河上に道がきちんと作られているので、注意していればそれほど危険ではない(ただし、大きく裂かれたクレバスを渡る箇所もある)。ガイドに従い快調に進むが、目を横に転じると、氷河の巨大な裂け目や美しい青色が見えたりして、とても興味深い。

  そして、おそらく人工的に作られたと思われる氷河トンネルを抜けると、先ほど来た道を引き返す。氷河上を歩いたのは30分程度だろうが、幸いにも雨には見舞われず、貴重な体験ができた(これならヘリも飛べたのでは、と思いつつ…)。

Ice tunnel
氷のトンネル

Ice wall at Fox Glacier
氷の壁のよう

Crevas at Fox Glacier
巨大クレバス

 悔恨の念

  氷河を降りてからは、アイゼンを外した後、先端部に向けて氷河の横の岩場を下っていく。それにしても氷河の迫力は圧倒的で神秘的である。天然の氷の彫刻を眺めつつ下ると、昨日来た先端部に到着だ。しかし、到着するとまもなく雨が降り始め、駐車場までの道中ではかなりの被害を蒙ってしまった(主にズボン)。相変わらず変わりやすい天気だと思いつつ、半日コースにしておいて良かったと思わずにはいられなかった。

  こうして無事村まで帰還し、歩行証明書(?)をもらって宿に戻った。そして、もともと氷河上で食べるはずだった昼食を部屋で食べ、しばし仮眠を取った。しばらくして起きても雨は降り続いており、時折雷鳴が轟いていたが、5時過ぎになるとにわかに天気が回復し、しばらくして太陽も顔を覗かせるようになった。もしヘリで飛んでいれば、今頃は氷河横の小屋で、タスマン海に沈む夕陽を見ながら優雅にディナーを楽しんでいたのに…と思うと、残念で仕方がない。

 ともあれ、ここまで雨に祟られながら、フォックス氷河での3日間が過ぎ、いよいよ残すところ後1日になってしまった。今日幸いにも氷河ウォークを体験できたのは収穫だったが、明日天候が回復しなければ、もうヘリハイクを行うことはできない。天気予報によれば、2日前の予報では「大雨」だったのが、最新のものでは「時々雨か雷雨」(でも、この先5日間は雨が降るらしい)とのことだ。あまり期待できない気もするが、もはや一縷の望みにかけるしかない…

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