検索 Google
五輪館
Back|Next
旅巧館旅行記オセアニアNZ Walking Journey 2000-2001
ニュージーランドの国旗

旅行記:ニュージーランド (NZ Walking Journey)

15.アルプス大展望 (2001/1/7:晴時々曇

 感嘆の遊覧飛行

  今日が事実上のNZ旅行最終日であったが、幸いにも朝から晴天で、部屋から見る限り、サザン・アルプスには雲がかかっていなかった。午前中にNZ最高峰、アオラキ/マウント・クック(Aoraki Mt Cook:3754m)周辺の遊覧飛行を控えていただけに、絶好の天気となって一安心だ。

 そこで荷物をホテルに預け、湖畔にあるエア・サファリ航空(Air Safarisの事務所に行くと、まもなく迎えのバンが来て、テカポ湖飛行場(Lake Tekapo Airport)に送られる。飛行場で少し待ったものの、しばらくして他の7人の客も現れ、9時半頃、いよいよ出発することになった。

  記念撮影を終えると、小型飛行機に、機長の指示で次々乗り込んでいく。私は景色の関係で左側の席に座りたいと考えていたが、残り2人になった段階で右側の席に座るよう指示され、少し残念であった(強硬に主張するほど英語が達者でなかったし、勇気もなかった)。

  今回搭乗するのは、テカポ湖から北上して、マウント・クック国立公園やウエストランド国立公園の氷河群を巡り、テカポ湖まで戻ってくる、人気のグランド・トラバース(Grand Traverse)である。絶好の天候に、機長も気分良さそうだ。

Lake Tekapo and Southern Alps
眼下のテカポ湖とサザン・アルプス

  そして、いざ飛び立つと、さっそく眼下にテカポ湖が見えてきた。ミルキーブルーの湖に沿ってしばらく北上するが、湖面は一段と美しく映えている。やがて湖を過ぎると、氷河に覆われたサザン・アルプスの山々が迫ってきた。中でも、左手にひときわ高い岩盤があるが、あれがマウント・クックなのか? よくわからぬままゴドリー川(Godley River)を北上すると、右手にはシバルド山(Mt Sibbald:2804m)やダーチアック山(Mt D'Archiac:2865m)が、左手にはハットン山(Mt Hutton:2850m)が見えてきた。次々と現れるアルプスの美しい山並みに、皆感嘆している。素晴らしいアルプスの景観だ。

Godley River
ゴドリー渓谷の眺め

Mt Darchiac
ダーチアック山など

  ゴドリー渓谷(Godley Valley)の最奥部に到達し、右にゴドリー氷河(Godley Glacier)、左にマーチソン氷河(Murchson Glacier)が見られるところで西に進み、いよいよマウント・クック国立公園に入っていく。ここからは本格的な氷河の世界で、タスマン氷河の辺りは深い雪に覆われている。

Tasman Glacier
タスマン氷河の大氷原

  やがて南下を始め、ウエストランドのフランツ・ジョセフ氷河(Franz Josef Glacier)やフォックス氷河(Fox Glacier)の源流にたどり着く。左側にはマウント・クック周辺の山並みが見えている(席の関係で景色をカメラに収めにくい…)が、この一帯は遊覧飛行にふさわしい景観で、見るものを圧倒する。まさに自然の神秘としか思えない景色が、惜しげもなく次々と現れては消えていった。

View of Fox Glacier
フォックス氷河の源流

  そして、ついにNZ最高峰が眼前に迫ってきた。やはり、先ほど見た岩盤がマウント・クックだったが、写真で見ていたのとはまるで迫力が違う! クックの周囲を旋回すると、なんと頂上を目指して急斜面を這いつくばるクライマーの姿も見られた。北にあるタスマン山(Mt Tasman:3498m)の姿も美しい。マウント・クック周辺の氷河峰はどれも素晴らしく、周りを見渡しても、どこまでも美しい景観が広がっていた。

Big Aoraki
マウント・クックの岩壁

View of Mt Tasman
タスマン山を望む

  やがてクック周辺から遠ざかるに従い、次第にアルプスの景観は少なくなるが、今度はマッケンジー盆地の大平原が広がっている。そして、南下してテカポ湖に戻り、興奮冷めやらぬうちに、1時間ほどの遊覧飛行は終わりを迎えた。

CCook Range
マウント・クック周辺の連山

East side of Alps
サザン・アルプスの東側

 テカポ湖大展望

  クライストチャーチに向かうバスは午後3時頃の発車だったので、テカポ市街地までの送迎の最中、お願いして湖脇のジョーン山(Mt John:1031m)入口まで送ってもらい、しばしハイキングすることにした。と言っても、この山は大した標高もなく(山より丘の方が合っている)、湖畔から1時間もかからずに登れてしまうので、これまでのトレッキングと比較すれば朝飯前だ。

Mt John
ジョーン山

  絶好の天候の中、林を抜けて歩いていくと、さっそくテカポ湖とサザン・アルプスの展望が開けてくる。そして頂上にたどり着くと、東にミルキーブルーのテカポ湖、西にサザン・アルプスの山並み、南にマッケンジー盆地と、なんとも贅沢な光景が広がった。特にテカポ湖は南北に延びており、ここが絶好の観賞ポイントだ。

  時間はまだたっぷりあるので、私はここで半袖になりながら、1時間ぐらいボーッと景色を眺めた。そして、まもなく日本に戻って、あの慌しい日常生活に戻らなければならないのかと、ホームシックにかかるどころか、むしろ逆ホームシックというべきか、今回の旅行が終わってしまうのを悲しむ思いがどんどん強くなっていった。

Tekapo panorama
ジョーン山頂からのテカポ湖 [→超ワイド版]

  その後、今度は北上しながら、湖に浮かぶモツアリキ島(Motuariki Island)に向かって緩やかに下っていく。山頂にはカンタベリー大学の天体観測所があるためか、この辺りは獣対策で幾十にも鎖の囲いがあり、ルート中もいくつか階段状の構造物を越えていかなければならない。

Motuariki Island
モツアリキ島

  少々面倒に感じつつも、島の展望台までやって来ると、今度は反転して南下し、小高い湖岸沿いを歩いていく。半袖でも暑いぐらいだが、何とも景色が美しく、気持ちの良いハイキングだ。すぐ横に広がるテカポ湖の光景を見ながら、残りわずかとなった時間を噛み締めながら、湖畔へ下りていった。

View of Tekapo
湖面近くより対岸を望む

  やがて、先ほど歩き始めたジョーン山入口まで戻ると、多くの人が浜辺で泳いだり、ボートで出たりと賑やかだ。ちょうど日曜日だったので、この賑わいも仕方ないと思いつつ、湖岸に沿って散歩を続けたのであった。

 旅も終わりに

 街中に戻ってからは、昼食を取り、再び教会周辺に足を向けてみた。こちらも多くの観光客で賑わいを見せていたが、改めて教会の中に入ってみると、そこからの景色はやはり格別だ。昨日に比べれば雲が多くなり始めていたが、サザン・アルプスとミルキーブルーの湖を借景にした眺めは、なんと素晴らしいことか。

Church view of Tekapo
善き羊飼いの教会からの眺め

  ところで、この頃から、腕の皮膚がヒリヒリするのが気になり出した。これはジョーン山でずっと半袖で歩いたせいだろうが、紫外線が強いとはいえ、まさかここまで痛くなるとは思わなかった。バスに乗り込む頃には、体を動かすだけでもヒリヒリして、どうにもならないほどであった。

Tekapo from the bus stop
バス停から望むテカポ湖

  ともあれ、こうしてバスに乗り込んでからはまもなく寝てしまい、気がつくとクライストチャーチの近郊まで来ていた。そして夕方に到着し、予約しておいたWindsor Hotelに荷物を置いて、夕食を求めて街に出ていった。

  クライストチャーチは南島最大の都市だけあって、久々に都市に出てきた印象であった。街にはイギリス的な重厚な建築物が並ぶが、「ガーデン・シティ」と言われるだけあって、有名なエイボン川(Avon River)沿いを始め、緑も豊かである。

Avon River
エイボン川

The Cathedral
クライストチャーチ大聖堂

  私は大聖堂(The Cathedral)周辺を散策した後、食事を済ませてヴィクトリア・スクエア(Victoria Square)のベンチで1人佇んだが、ここでふと、これでこの旅も終わりなのかと、とても寂しい気持ちに襲われた。しかし、仕事が山のように溜まっているので、帰らぬわけにはいかないのだ…

  そして翌朝、クライストチャーチ国際空港に向かい、16日間に渡ったNZ滞在を締めくくり、シンガポール経由で、1/9早朝(6時)、日本に無事帰還した。預けていたジャンパーがなくなるというトラブルに見舞われたが、その日のうちに出勤し、以後年度末まで地獄のような日々を送ることとなった。

Page Top
Copyright © gorinkan.org All Rights Reserved.