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連隊館震災ボランティア第 II 部 ボランティアを体験して
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震災ボランティア:第 II 部 ボランティアを体験して

これからの人生に生かしたい

M.K.(2/26~4/2)

 震災の日、テレビのニュースを見た時は信じられなかった。京都に住んでいたのに、初めて知ったのは昼過ぎだったのである。徹夜明けの早朝、自転車に乗っている時に妙な感じを覚えたけれど、あれが地震だったとは気付かなかった。実感がなくて、何がなんだかよくわからなかった。

 時が経つにつれ、次第に頭の整理がつき出し、「何かしなければ」という気持ちも強くなっていった。しかし、その後1ヵ月間、現地へ行くということはしなかった。なぜなら、大学での課題やテストがあったからである。「本当はやらなきゃいけないんだけど‥‥」なんて思いながら、自分に余裕のない状態では人の手伝いなんてできない、と思っていた。でも、気になって手がつかなかった自分とその1ヵ月間の話のことを考えると、自分の選択が良かったかどうか、今でも考えてしまう。

 テストも終わり、やっと行けるようになっても、今度は登録した先から連絡がなく、また単身で乗り込むという発想もなく、ただ待っていた。そんな時に、友達の誘いでファミリー国立を紹介してもらえたのは幸運だった。もしそうでなければ、どうしていただろう。友達とファミリー国立には感謝している。

 そして、魚崎小学校へ行くことになった。

 1回目は2月26日から3月7日まで行ったが、最初は状況を把握できず、ただ言われるままに黙々と働いた。慣れてきてからは、周囲を見て自分なりに工夫したり、自分から仕事を探していく余裕も出てきた。人の入れ替わりも激しく、あっという間に教えられる立場から教える側に変わっていった。

 非常時のボランティアにおいては、通常と違って組織がとても流動的で、担当者も入れ替わりが激しくなりがちであった。そのため、申し送りというか、引き継ぎはとても重要なことだと思った。ケアのような継続性の高い仕事を長期の人が担当していたのは良かったと思う(ケア担当同士の引き継ぎは大変だったようだが)。また、日々仕事内容が変わっていくため、臨機応変な対応が要求されると思った。

 2回目はせせらぎ祭りを手伝いに行ったのですが、その時に、吉川大介さんが、短期で来ている人のことで「短い間の中で、できればその人が充実して、来て良かった、と思って帰ってくれたらいい」という感じのことを言っていたのが印象的でした。ただ働いて役に立つだけでなく、ボランティア自身が満足して帰っていくのも大切なんだな、と。

 3度目は3月22日から4月2日までリーダーとして活動したのですが、かなり反省点があります。ただただ、それまでのリーダーがすごい人に思えました。

・連絡役としての役目について

毎日の仕事が減り、本部から頼まれてやる仕事の割合が高くなりました。量的に少ない時期が多く、質や工夫を心掛けたり、松下から仕事をもらったりしました。しかし、少ない仕事を割り振って自分だけ本部で待機しているのは居心地が悪く、仕事が多くなった時に自分にも仕事を振ってしまいました。また、個人ボランティアや小学生にも仕事を振るように言われ、抵抗を感じた時期もありました。特に後半、リーダーとしてのあり方を見失った面があり、中盤の状況がエスカレートして、連絡役の不在で本部にはご迷惑をおかけしました。

・ケア報告について

本部を通して活動していた以上、ケアの進行状況を本部に知らせる必要があるのですが、ケアの面でも連絡役として機能できなかったのか、引き継ぎ間際で「話が違う」という状況になってしまいました。状況は把握しているつもりでしたが、結局はケア担当の原口さんに任せっきりになっていた点と"かじ取り"は本部だということへの認識不足が問題でした。

・本部テントへの移動について

ファミリー国立と個人のボランティアも本部内で寝泊りすることになり、少しずつ移動するよう言われていました。抵抗があるのは仕方ないのですが、説明不足だったり手際が悪かったりと、うまくみんなが移動するようにできず、結局次のリーダーに任せてしまうことになりました。

・“正論”?

食事の問題やその他いくつか、正論を言えば変えていく、あるいは提案してみるべき点がありました。食事などについては、ファミリーが独自で活動しているのではなく、本部を通して活動している(まして同じテント内)以上、人間関係的に途中で態度を変えることは難しいと思いました。一方、現状維持というか保守的な面が自分のどこかにあって、動こうとしなかった点もあったかもしれません。その意味では、当時のメンバーには不満があったかもしれません。

 以上が魚崎小での活動の報告です。

 今回、手伝いに行ったつもりが、結局まわりの人たちに手伝ってもらうことばかりで、役に立てたのだろうかと考えてしまう点がありました。大変な時もあったけれど、楽しかった時もあり、学ぶことの多い毎日でした。反省点はあげればきりがないのですが、それを消化して、本部長に言われたように、今回の経験をこれからの人生で生かしていければ、と思います。

 まだ始まったばかりですが、1日も早く神戸の街が復興することを祈ります。皆さん、どうもありがとうございました。

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