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修士論文 『行政計画策定過程における意見反映プロセスの事例分析』

【大学院修了最終試験】

行政計画策定過程における意見反映プロセスの事例分析
~市民と行政のパートナーシップ構築に向けて~

◯研究の目的

  本研究は、行政計画策定過程における「意見反映プロセス」*が確立されていないことに鑑み、インタビューや2次データ等をもとに、意見反映プロセスの問題点・課題等を検討することで、その実現に向けた実践的な手法・モデル・戦略等の構築を目指す。

※意見反映プロセス…行政が不特定多数の市民から意見を聴き、それを施策に反映させるプロセス

意見反映プロセス

◯研究の背景

・分権化による政策形成過程の委譲
…地方分権が進む中で、これまで国が担ってきた政策形成過程が自治体に委譲されようとしている。
・自治体の政策形成能力の限界
…自治体の政策形成能力はまだ十分育成されたとは言えず、「官官内改革」だけでは対処が難しい。
・議会制民主主義の形骸化
…議会も投票率低下が著しく、運営が閉鎖的であるなど、代表としての正当性が弱まっている。
・策定主体としての市民の可能性
…市民には日常生活や職業を通じた熟練分野があり、行政職員より専門性が高いことも有り得る。

 ⇒市民との「プロセス共有」の必要性 (ex.「パートナーシップ」)

●「プロセス共有」の必要条件

①行政情報の公開・提供
→情報公開条例・行政手続条例の制定が着実に進んでいる
②市民の参加・参画
→公聴会・請願・陳情等の制度、懇談会への参加・住民集会等の手法が確立・実施されている
③意見の反映
→一部の行政計画で法的に義務づけられたが、手法として確立していない
⇒市民の参加意欲減退を招く

  そこで、本研究では、行政計画の策定過程において、意見反映プロセスがどのような機能を担い、現状ではどのように取り組まれ、どこに課題があるのか等を検討していく。

◯研究対象と方法

  意見反映プロセスは、政策過程のフロー(①課題設定→②政策立案→③政策決定→④政策実施→⑤政策評価)で考えると、「政策立案」から「政策決定」に至るプロセス、特に「政策決定」段階の一部と捉えることができる。

政策過程のフロー

●分析モデルの提示

  分析モデルとしては、政策決定の代表的なモデルである「増分主義モデル」(公共政策は基本的には過去の政策の延長であり、修正は付加的・増分的なものにとどまる、というもの)を採用する。

 理由
  1. ①現実的なモデルとして提示されているため、説明能力が高い
  2. ②日本の行政の典型的な対処法とある程度合致する
  3. ③分析の目的が、現実のプロセスの検証を目指している

●研究の方法

  こうした問題については、試み自体がまだ模索段階にある以上、少数の事例を中心に検討していくのが妥当である。そこで事例として以下の4つを取り上げ、主要なアクター(行政担当者・策定組織メンバー・意見を出した市民)へのインタビューや2次データ(報告書・広報紙・議事録等の各種資料)を用いて、問題点や課題を分析していきたい。

研究の方法

●4事例の位置付け

4事例の位置付け

●焦点の設定

  1. ①なぜ意見反映プロセスを実行するのか? (原因)
  2. ②どういう意見反映プロセスをとっているのか? (経過)
  3. ③意見反映プロセスの採用でどんな影響があったか? (結果)

cf.行政計画における市民参加の実施状況としては、素案の公表が54.4%、参加形態は「各種団体代表の参加」55.0%、「地域住民組織代表の参加」46.7%と特定少数の参加に止まっている。

行政計画における市民参加の実施状況

◯事例分析

●日野市「第3次基本構想・基本計画」策定過程('92.6~'96.10)

●新宿区「都市マスタープラン」策定過程('94.5~'96.5)

●大和市「都市計画マスタープラン」策定過程('94.8~'97.3)

●東京都「生活都市東京構想」策定過程('96.1~'97.2)

◯課題と将来展望

課題と将来展望

●理想のモデル

理想のモデル

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