ビデオカメラもろもろ

 先のワークフローで見たとおり、動画編集を行なうためにはまず素材となる映像を撮る必要があり、映像を撮るためにはビデオカメラが必要になります。最近のビデオカメラはデジタル式が大多数になっているので、家庭・個人用でも非常に高品質になっています。ここでは、そのうち主要な17製品を紹介しておきます(2000年6月現在)。

●一般用製品

 今や店頭で発売されているビデオカメラのほとんどがデジタルビデオカメラ(DVC)となりました。DVCも、出始めの頃は高価だったのですが、普及が進むにつれて安くなり、最近では20万円を割り込むような比較的廉価な商品が増えてきています。一般用のこなれた製品も多くなりました。

  • SONY TRV20
    小学校の運動会などで活躍しそうな、代表的な「ハンディカム」製品です。総画素数107万画素の高画質CCDを搭載し、パワーアップしました。デジタル120倍ズーム、8時間連続撮影、メモリースティックによる静止画撮影を実現しています(定価235,000円)。
  • SONY PC5
    こちらは持ち運びに便利なタテ型カメラ「モバイルハンディカム」です。超小型サイズながら、デジタル120倍ズーム、4時間20分の連続撮影が可能で、上記同様メモリースティックによる静止画撮影に対応しています。軽くてコンパクトなので、旅行のお供に最適です(定価210,000円)。
  • SONY Digital8シリーズ
    SONY独自の方式で、従来のHi-8テープにデジタル録画するシリーズです。このメリットとしては、安価なHi-8テープを使用できる、既存のHi-8テープを再生・デジタル出力可能、といった点が挙げられます。既存の資産を生かしたい方には最適です(TRV620Kの場合:定価173,000円)。
  • Panasonic NV-DB1
    低価格ながら、瞬間スタート/ズームにも対応したヨコ型カメラです。快適操作が自慢で、マルチメディアカードによる静止画撮影もできます(定価160,000円)。
  • Panasonic C3
    こちらはタテ型カメラで、99年6月時点で世界最小・最軽量モデルです。デジタルでは最大100倍ズームまで可能で、9時間の連続撮影も可能です。また上記同様マルチメディアカードによる静止画撮影もできます(オープン価格)。
  • Victor DVA10
    100倍デジタルズームなど高性能でありながら、アクセサリーキット込みで20万円を切るお買い得な製品です(通常アクセサリーキットは別売りで、2〜3万円します)。パソコン接続にも配慮しており、初心者には使いやすいでしょう(定価185,000円)。
  • Canon FV10
    上位機種並みの多彩な機能を搭載しながら、普及価格に押さえられたお買い得なカメラです。個人的にはあまり格好良くないような気もしますが、「ハイコストパフォーマンス」を実現しています(定価145,000円)。
  • SHARP PD7
    一世を風靡した「液晶ビューカム」の後継機です。デジタル200倍ズーム、11時間の連続撮影が可能です。高感度撮影を得意としているので、暗いシーンでも優れた映像を撮ることができます(定価225,000円)。
  • SHARP FD1
    液晶ビューカムのイメージを一新させたスタイリッシュなデザインが特徴です。デジタル200倍ズーム、9時間の連続撮影が可能です。ペン入力機能もあります(オープン価格)。

●高付加価値製品

 DVCの中には、一般的なものに加えて、高画質な3CCDカメラを搭載するものや、高画質の静止画撮影に優れた製品など、高付加価値を追求する製品が増えてきました。以下では、そのうちのいくつかを紹介します。

  • Canon PV1
    デ一般公募で決められた愛称「撮レビアン」で知られています。しゃれたデザインが人気を呼んでいるようです。性能面では、3CCDに匹敵するRGB原色フィルターを採用することで、色再現性に優れた映像になります。またデジタル48倍ズームまで可能ですが、連続撮影が2時間ほどなのはちょっと寂しい…(定価210,000円)。
  • Canon FV2
    同じ「撮レビアン」のヨコ型です。上記と同じく、3CCDに迫るRGB原色フィルターを採用し、また静止画撮影に適したプログレッシブスキャンCCD機能も搭載しています。デジタル48倍ズームで、約3時間半の連続撮影が可能です(定価199,000円)。
  • SHARP VL-MR1
    プログレッシブ68万画素CCD、22倍光学ズーム、世界初・デジタルTV対応プログレッシブ動画出力の実現など、動画の美しさを徹底的に追求したモデルです。さらにSDカード、マルチメディアカード、RS-232C、USB、i.LINKなど、最先端の機能も装備しています。(定価230,000円)。
  • Victor DVL700
    世界初の、動画と静止画を同時に記録できるカメラです。デジタルでは最大200倍ズーム、9時間の連続撮影が可能です。プログレッシブスキャンCCDを搭載しており、静止画はマルチメディアカードに記録します(定価230,000円)。
  • Victor DVX9
    ビクターから発売されているタテ型モデルです。「新プログレッシブカメラシステム」により、高画質動画を撮影できます。しかも電子メール用に小サイズでも記録できるので、動画をメールでやりとりできます。また、上記同様動画と静止画を同時に記録でき、マルチメディアカードによる静止画撮影にも対応しています(定価230,000円)。
  • Panasonic DS200
    光学式手ぶれ補正を採用することで、残像の少ない映像が撮影できるので、動きの激しいスポーツの撮影などに適しています。デジタル120倍ズーム、10時間の連続撮影が可能で、マルチメディアカードによる静止画撮影にも対応しています(定価210,000円)。
  • SONY TRV900
    優れた色再現性と高い解像度を得られる3CCDを採用した、家庭・個人用最高峰のカメラです。9時間連続撮影、インターレース/プログレッシブスキャン切換え、光学式手ぶれ補正、メモリースティックによる静止画撮影など、技術の粋を集めています(定価300,000円)。
  • SONY PC100
    世界初のメガピクセルCCD搭載で、小型軽量のタテ型ながら、高画質撮影を実現しています。デジタル40倍ズーム、7時間連続撮影、メモリースティックによる静止画撮影が可能で、瞬時のズーミングが可能な「リニアマッハズーム」も搭載しています。ちなみに、私は(時期的な問題もあって)この機種を購入・使用しています(オープン価格:発売時定価235,000円)。

 ここで紹介した製品にはそれぞれ特徴があるので、お好みのものを選んでもらうより他にありません。ただし購入前には、お使いになるキャプチャカード(またはターンキーシステム)で動作確認が取れているかどうか、メーカーに問い合わせた方が無難です。
 なお、この他にインターネット配信に特化したカメラ「Internet Viewcam」などもありますが、こちらはキャプチャ・編集などが考慮されていない特殊なケースなので、割愛させていただきます。

●撮影のコツ

 最後に、撮影の際のヒント、コツを簡単に記しておきます。
 まず、撮影にあたっては、具体的に
どんな映像にまとめたいのか、今撮影している映像をどう編集するのか、編集のためにはどんな映像が必要か、といったことにあらかじめ留意しておくと良いでしょう。そうすると、必要なカットを逃すことも少なくなる(逆に特定のシーンに集中して平坦な映像になる、といったことも避けられる)でしょうし、後の編集も楽になります。
 また、
ズームやエフェクトを多用するのも感心しません。ズーミング中の映像はたいていぶれていて落ち着きのないものが多いですし、エフェクトは使いすぎるとうるさくなります。後者については必要なら編集段階で適用できますので、ここぞ、という時以外はなるべく控えましょう。
 さらに、こと
ストリーミング用の映像の場合は、できるだけ動きの速い映像は避けるべきです。と言うのも、ストリーミングビデオは圧縮率が非常に高いので、動きが激しいと、映像がぼやけて何が何だかわからなくなってしまいます(これは編集の際にも言えることで、場面展開を多用するのは避けたほうが良い)。撮影で中心的な役割を担うものについては、できるだけ動きがぶれないように撮影して下さい。
 なお、上記は撮影の際のヒントをほんのさわり程度述べただけですが、こうした点についてもっと勉強したい場合は、青木寿一郎著『はじめてのビデオ撮影術』(玄光社)などを参照してみて下さい。

(2000.6)


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